2018年 Jリーグ

明治安田生命Jリーグ
川崎フロンターレが史上5チーム目となるリーグ連覇!

順位クラブ名勝点試合得点失点得失
1川崎フロンターレ69342167572730
2サンフレッチェ広島573417611473512
3鹿島アントラーズ563416810503911
4北海道コンサドーレ札幌55341510948480
5浦和レッズ513414911513912
6FC東京50341481239345
7セレッソ大阪503413111039381
8清水エスパルス49341471356488
9ガンバ大阪4834146144146-5
10ヴィッセル神戸4534129134552-7
11ベガルタ仙台4534136154454-10
12横浜F・マリノス41341251756560
13湘南ベルマーレ41341011133843-5
14サガン鳥栖41341011132934-5
15名古屋グランパス4134125175259-7
16ジュビロ磐田41341011133548-13
17柏レイソル3934123194754-7
18V・ファーレン長崎303486203959-20

「概要」 開幕前の予想では、前年の成績上位である川崎・鹿島・C大阪、次いで前年のAFCチャンピオンズリーグを制した浦和などを上位に予想する声が多かった が、AFCチャンピオンズリーグ2018 (ACL2018) 出場組の川崎・C大阪・鹿島・柏が過密日程に苦しむ中、前半戦で大きく抜け出したのは、前年15位で辛うじてJ2降格を逃れ、FWティーラシン・DF和田拓也の獲得と期限付き移籍選手の復帰程度で大きな戦力補強もなく、上位候補には挙げられなかった広島だった。この年監督に就任した城福浩はチームに「粘り強い守備」と「縦に早いシンプルな攻撃」を浸透させ、FWパトリックの好調もあって、前半戦(W杯中断時点の第15節終了時)は12勝1分2敗の勝ち点37と2位以下を大きく引き離して首位を独走する。2位には長谷川健太が監督に就任したFC東京、3位にはミハイロ・ペトロヴィッチが監督に就任し、第4節から第14節まで11試合負けなしとした札幌と、Jクラブで実績を持つ監督が就任したチームが上位に食い込む一方、いずれも外国人新監督が就任した横浜FM(アンジェ・ポステコグルー)が15位、G大阪(レヴィー・クルピ)が16位と明暗を分けた。

中断明け以降も前半戦ほどではないにせよ連敗無く勝ち点を積み上げる広島に対し、FC東京は得点源となっていたFWディエゴ・オリヴェイラの不調も相まって第21節から8戦未勝利(4分4敗)となり優勝争いから大きく後退、札幌も中断明けから第22節までの7試合でわずか1勝(3分3敗)と停滞。そこに割って入ったのが、中断時点で広島と勝ち点差が13あった、前年の覇者・川崎だった。シーズン序盤はACL2018との平行もありトレーニングの時間も取れない中で、MF中村憲剛曰く「チームのエンジンがかからないかなという感じ」というチーム状況だったが、相手陣内でボールを奪い取り、相手にシュートを打たせないという、素早い攻守の切り替えに磨きをかけたチームは、中断明けから勝ち星を一気に積み重ね、第23節の広島との直接対決も制し、広島に迫る。一方、広島は首位をキープしていたものの徐々に低迷、それまで連敗がなかったチームが第26節から7戦勝ち無し(1分6敗)、第28節から5連敗となり急失速。逆に第26節からリーグ戦7戦負け無し(5勝2分)と勝星を積み重ねる川崎は第28節に首位を奪うと、広島を一気に突き放す。迎えた第32節、川崎はC大阪にアウェーで敗戦を喫するも、広島もホームで仙台に敗れ、残り2試合で広島が川崎を逆転する可能性が消滅したため、川崎が史上5チーム目となるリーグ連覇を果たした。広島は結局最終戦で初のAFCチャンピオンズリーグ2019 (ACL2019) 出場を目指す4位札幌相手に2点ビハインドを追いついて引き分け、辛うじて2位の座を守るのが精一杯だった。一方、札幌は4位のままシーズンを終え、天皇杯次第ながらACL2019出場の可能性を残したが、シーズン終了後に行われた天皇杯準決勝で鹿島が敗退したため札幌のACL出場の可能性は消滅した。

一方、今年から降格枠が「2.5」となった残留争いは、開幕前の予想では初昇格組の長崎と、前年14位で残留を果たした清水の降格可能性を示す声が多かったが、W杯による中断前(第15節終了)の下位3チームは、レヴィー・クルピの戦術がフィットしなかったG大阪、深刻な得点力不足に陥り、第6節から7連敗を喫した鳥栖、そして2年ぶりにJ1に復帰したものの第3節から8連敗を喫し、うち6試合が3失点と守備が崩壊した名古屋だった。しかし、G大阪はクルピを解任してU-23チームの監督を務めていた宮本恒靖が監督に就任すると、そこからチーム力が徐々に持ち直し、第25節からは9連勝を挙げて一気に降格圏を脱出し第32節の時点で残留を確定させる。一方、名古屋は元ブラジル代表のFWジョーが中断明け以降一気に得点を重ね、夏の移籍期間中に即戦力5人を新加入させるなどの大型補強の効果もあって第19節から7連勝し、一時は11位まで順位を上げるも、直後に3連敗するなど不安定な戦いぶりで残留争いを抜け出せない。鳥栖は夏の中断期間中にフェルナンド・トーレス・金崎夢生という実績のあるFWを補強し得点力向上を狙ったが、負け試合こそ少ないものの勝ちきれない試合も多くなかなか残留争いを抜け出せない。さらに、ACL出場組だった柏はけが人が続出し、ACL敗退後に下平隆宏を更迭し加藤望に引き継ぐも、後半戦に入るとそれまでの「ボールをつなぐ」スタイルを放棄したかのような不安定な戦い方で要所となる試合をことごとく落とし失速、残留争いに巻き込まれてしまう。そして、前半戦15位だった長崎は中断明け10戦で7戦勝ち無しを含む1勝1分8敗と失速し第23節終了時点で最下位に転落。そこから2連勝するが、これを最後に勝ち星を挙げられず、第31節の鳥栖との直接対決にも敗れ、第32節終了時点で自動降格圏となる17位以下が確定。J1ライセンスを持たない町田がJ2の2位以内に入る可能性があったため、この時点では「降格確定」とはなっていなかったが、11月18日に行われたJ2最終節の結果町田が4位に終わった(松本と大分が自動昇格決定)ことから、長崎のJ2降格が確定した。続く第33節、17位柏は監督を岩瀬健に交代(シーズン二度目の監督交代)して臨んだC大阪戦で勝利するものの、残留を争う14位湘南・15位名古屋・16位鳥栖も勝利したため各チームとの勝ち点差を詰められず、1節を残して2009年以来となるJ2降格が確定した。残るJ1参入プレーオフ (PO) 参加となる16位については、勝ち点41の12位横浜FM、13位磐田、勝ち点40の14位湘南、15位鳥栖、16位名古屋の5チームに可能性が残る状態で最終節を迎えることになった。

最終節、名古屋はホームで湘南と2年前の最終節とほぼ同じシチュエーションでの直接対決。前半は湘南がFW菊地俊介のゴールとFW梅崎司のPKで湘南が2点をリードするも、後半に入り名古屋がFWジョーのPKによる2得点で追いつく。一方、15位鳥栖はACL2019進出を狙う3位鹿島とのアウェーゲームとなり、一進一退の攻防を繰り広げながら無得点が続く。下位3チームが同点の状況の中、得失点差で優位に立つ横浜FMはC大阪に逆転されるも、大敗とはならず残留をほぼ確実にする。一方、磐田は優勝を決めた川崎相手に後半に入ってFW大久保嘉人のゴールで先制するも、5分後に川崎DF奈良竜樹に同点ゴールを喫し、終盤まで同点のまま各試合会場はアディショナルタイムに突入する。名古屋と湘南が2-2で、鳥栖が0-0でそのまま試合終了し、湘南と鳥栖が自力で残留を決める一方で名古屋が16位を脱せずPOに回ると思われたその直後、磐田は川崎MF家長昭博の突破を許し家長がゴール前にクロス。これをクリアしようと足を伸ばした磐田DF大井健太郎の足に当たったボールは無情にも自陣ゴールに吸い込まれオウンゴールとなり、キックオフ直後に試合終了。土壇場で逆転負けを喫した磐田は勝ち点で横浜FM・湘南・鳥栖・名古屋に並ぶものの、鳥栖に次ぐリーグワースト2位の得点力不足や、静岡ダービー、名古屋との直接対決での大敗が響いて得失点差で4チームを下回り、順位を3つ下げて16位となりPOに回ることになった。一方、試合終了直後は重苦しい雰囲気を漂わせていた名古屋の選手は、磐田敗戦の報を聞き、一転して歓喜に包まれた。POに回った磐田は決定戦でJ2の6位から勝ち上がった東京Vを2-0で下し、何とか残留を決めることができた。

終わってみれば、最下位の長崎でさえも、最終的に勝ち点を30にまで積み上げ、最下位チームの勝ち点としてはJ1が18チーム制になって以降最多を記録。さらに17位柏も勝ち点を39まで伸ばした上、12位から16位までの5チームが勝ち点41で並び、過去3年間の『残留ライン』が30から34だったことと比較しても、史上まれに見るハイレベルな残留争いとなった。

その他のトピックとしては、神戸がFCバルセロナからこの年のワールドカップ・ロシア大会で代表を引退したばかりのMFアンドレス・イニエスタを獲得し、鳥栖のトーレス獲得と合わせて大きな話題を集めた。特にイニエスタの加入した神戸は、成績面では10位に終わったものの、ホームゲームの観客動員が18.4%増となるなど、様々な影響を及ぼした。

2018 YBCルヴァンカップ
湘南がクラブ創設50周年の節目となる年に初のJリーグカップ制覇!

「概要」 決勝に駒を進めたのは、プライムステージ準々決勝で前回大会王者のC大阪、準決勝でPK戦の末に柏を下し、クラブ初の決勝進出を決めた湘南と、準々決勝でG大阪、準決勝で接戦の末鹿島を下し、初優勝した2001年大会以来17年ぶりに決勝進出を果たした横浜FMの2チーム。曺貴裁の下で「湘南スタイル」と称される激しいプレスから一気にゴールを狙うサッカーに磨きをかけた湘南と、アンジェ・ポステコグルーの下でショートパス主体の攻撃的なポゼッションスタイルへと変革を遂げた横浜FMという、明確なチームスタイルを持つ2チームによる神奈川ダービーでの決勝となった。

立ち上がりから一進一退の攻防を見せるが、両チームともシュートが枠内に飛ばない。しかし前半36分、パスを細かくつないで相手ピッチのほぼ中央で湘南MF杉岡大暉がボールを受けると、ペナルティエリアの手前から豪快なミドルシュート。これがゴールに吸い込まれ、湘南が先制に成功。前半は湘南が1-0でリードして折り返す。

後半に入ると、徐々に足の止まり始めた湘南に対し、横浜FMが攻勢を仕掛ける展開になり、後半34分には途中出場の横浜FMFWイッペイ・シノヅカがペナルティエリア内で湘南MF岡本拓也の足に引っかかって倒れるもノーファウルの判定になるなど得点に繋がらない。その後も横浜FMは猛攻を続けたが、湘南は体を張った守備で最後までゴールを割らせず、そのままタイムアップ。湘南がクラブ創設50周年の節目となる年に初のJリーグカップ制覇を果たし、三大タイトルとしても1994年の天皇杯以来24年ぶりのタイトル獲得となった。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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